2020.1.11.神田春陽連続講談の会・その10

講談の醍醐味は、第一に「軍談物」(修羅場読み)にあると、大先輩から教えられ、私自身も長く講談を聴いてきて、その通りだと思っています。長い物語のどこまで聴くことができるのか。次回はどんな展開が待っているのか等々、マンガで言えば、今回も面白かったけど、次回はどうなっていくんだ!というような連載物の楽しさが、軍談物を中心とした修羅場にもあります。

墨亭のこけら落としから神田春陽先生が読み続けている『徳川天一坊』は、ジャンルとしては修羅場ではありませんが、毎回、連続物だからこその講談の醍醐味が味わえます。

20話近くある物語の内、今回読んだのは10回目。

出自を偽り、幕府を乗っ取ろうとする徳川天一坊が、いよいよ江戸へとやって来るも、大岡忠相がその悪相から疑念を抱き、老中筆頭松平伊豆守の下した裁定に楯突いたことから謹慎処分に。それでもなお、天一坊の正体を見破ろうと、大岡越前が屋敷を抜け出そうとする『閉門破り』の場が、今回の演題でした。……となれば、次回は禁を破った大岡が、どのようにして天一坊に向かっていこうというのか!

ほら、聴きたくなったでしょ?

今からでも遅くはありません。毎回、春陽先生がこれまでのあらすじを読んでから、本題を聞かせてくれるので安心です。で、それがまた連続物の楽しみの一つであるわけです。それでは今回の続きはどうなっていくのか? これからが面白い!のですが、続きは2/8(土)の会で。墨亭でお待ちしております。(雅)

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